秋の訪れと共に、東北・北海道地方では美しい紅葉と伝統的な祭りが織りなす特別なイベントが開催されます。今回は、10月から11月にかけて楽しめる3つの魅力的な秋祭りをご紹介します。
東北地方の岩手・秋田・福島で開催される紅葉祭りは、東北で紅葉を楽しむ秋の祭り4選【その②】でご紹介しています。
北海道の紅葉と伝統が融合する祭り
阿寒湖の神秘的な「まりも祭り」
阿寒湖畔で開催される「第76回まりも祭り」は、国の特別天然記念物である「まりも」を保護し、その恵みに感謝する伝統行事です。紅葉が色づき始めた10月上旬、アイヌ民族の伝統的な儀式として、丸木舟を使った「まりもを迎える儀式」「まりもを護る儀式」「まりもを送る儀式」が厳かに執り行われます。
湖を囲む山々の紅葉と、神聖な儀式が織りなす光景は、訪れる人々に自然への畏敬の念を抱かせます。入場無料で誰でも参加できるのも魅力的です。
アクセス:
- JR釧路駅から車で約80分
- 釧路空港から車で約60分
帯広の秋の味覚「岩内仙峡もみじまつり」
帯広市南西部の紅葉の名所「岩内仙峡」で開催される「岩内仙峡もみじまつり」は、美しい紅葉と共に地元の秋の味覚を楽しめるイベントです。10月12日の10:00〜14:00という短時間ながら、充実した内容が魅力です。
地元の農畜産物を味わえる「秋の味覚」コーナーでは、北海道ならではの新鮮な野菜や特産品を購入できます。野菜の重量当てゲームや、500円で参加できる野菜つかみ取りなど、家族で楽しめるアトラクションも豊富。ステージではカラオケ大会やYOSAKOIソーラン、緑西崎さんによるライブショーなど、多彩なパフォーマンスが会場を盛り上げます。
シャトルバス情報:
- 帯広駅発着(片道1,500円、往復3,000円、小学生半額)
- 駐車場完備
青森で楽しむ紅葉ライトアップ
弘前城の幻想的な「菊と紅葉まつり」
青森県を代表する紅葉スポット、弘前公園で開催される「弘前城菊と紅葉まつり」は、約1,100本の楓と約2,600本の桜が織りなす圧巻の紅葉風景が楽しめます。10月31日から11月9日までの10日間、弘前城植物園を主会場に、フラワーアートの展示や市民による菊花展が行われます。
特に注目すべきは、16:00〜21:00に実施される紅葉特別ライトアップ。日中とは全く異なる幻想的な雰囲気の中、ライトアップされた紅葉と弘前城のコラボレーションは、まさに絶景です。昭和37年から続く伝統ある祭りで、東北の秋を代表するイベントとして多くの観光客を魅了しています。
入園料:
- 植物園:大人320円、子供100円
- 3施設共通券(植物園・弘前城・藤田記念庭園):大人520円、子供160円
旅行計画のポイント
宿泊のポイント
- 阿寒湖温泉:まりも祭り参加者におすすめ。湖畔の温泉宿で紅葉を楽しみながらゆったり過ごせます
- 帯広市内:十勝の食を楽しむなら市内宿泊が便利
- 弘前市内:弘前城へのアクセスが良く、津軽の郷土料理も堪能できます
服装と持ち物
10月から11月の東北・北海道は気温が低く、特に朝晩は冷え込みます。
- 防寒着(ダウンジャケットやフリース)
- 歩きやすい靴
- カメラ(紅葉撮影用)
- 雨具(天候の変化に備えて)
東北・北海道の秋は、美しい紅葉と地域の伝統文化が融合する特別な季節です。自然への感謝を表す「まりも祭り」、地元の恵みを味わう「岩内仙峡もみじまつり」、幻想的な夜の紅葉を楽しむ「弘前城菊と紅葉まつり」。それぞれに異なる魅力を持つこれらの祭りで、日本の秋の美しさを存分に体験してください。