
上黒川の花祭
祭り
- 開催期間
- 2026年01月03日(土) - 2026年01月04日(日)
- 開催地
- 愛知県 豊根村 / 熊野神社
- 詳細
- 愛知県奥三河地方に伝わる民俗芸能で、日本で最初に国の重要無形民俗文化財に指定されました。人間の魂や身体が最も衰える霜月(旧暦11月)の時季に、神仏を舞庭と呼ばれる祭場に招き降ろし、村人が神仏と交遊して新しい自己に生まれかわる再生の祭りです。子どもたちが愛らしく舞う「花の舞」、巨大な仮面の鬼が鉞をかざして舞う「山見鬼」「榊鬼」など、さまざまな舞が夜を徹して舞われます。豊根村では、坂宇場、下黒川、上黒川で行われています。現在、花祭りが行われている東栄町・設楽町・豊根村と愛知県は、花祭りの国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界無形文化遺産登録を目指しています。祭りは見る祭り、見せる祭りではなく、神仏を舞庭に招き降ろす「神招ぎ」、舞庭に勧請した神仏と村人が交遊する「神遊び」・「演能」、最後に招き降ろした神仏を送り返す「神返し」で構成されます。祭りの中心である「神遊び」の主体は舞ですが、舞は舞庭に降臨した神仏と村人とが交遊することが目的です。全ての舞が湯釜を中心にした土間で舞われ、舞手と村人が共有する空間で、舞手と村人が一緒になって舞います。そのため、舞手に神仏が依り付くことに力点が置かれています。村人たちは、神仏の顕現した舞手や鬼と共に舞うことで神仏と交遊し、神仏から穢れを祓われて、新しい生命力を授かるのです。花祭りの特色はこうした人と神仏との共演、交遊にあります。花祭りの「花」は四季折々に咲きかわる花のように、新しい生命の「再生」を意味した言葉と考えられます。



